座りながら側面を叩くことで音を奏でる打楽器カホン、本記事ではカホンの表記について掘り下げています!
カホンを英語でどのように書くか、疑問に思って検索しましたか?
打楽器のカホンはスペイン語の「木箱」を表す「cajón」からきていると知っていましたか?
つづりと発音の関係性から語源まで、「cajon」の表記の由来をご紹介します。
この記事では英語とは違うスペイン語の発音もご紹介していきます。
ドイツの打楽器メーカー、Meinl Percussionのカホンであれば安心安全の品質!
持ち運び用のバッグがついてくるので、移動する際もラクチン♪
本格的なフラメンコサウンドを手に入れるチャンス!
カホンは英語だとスペイン語と似たcajonという表記
打楽器のカホンは英語だと、スペイン語の名残がある「cajon」と表記します。
cajon(カホン):ペルー発祥の箱状の打楽器
カホンというのはペルー発祥の打楽器のことで、演奏者が椅子にして座り、箱の側面を手のひらで叩くことで音を出します。
英語のつづりは「cajon」、ペルーの公用語の1つであるスペイン語では「cajón」と書きます。
発音をカタカナで表現するとどちらも、「カホーン」というように「ホ」を強調します。
「cajon」と書くのに、なぜ「jo」の部分を「ホ」と発音するのかというと、英語の特性といえます。
know(ノー)、write(ライト)、Psycology(サイコロジー)など、英語にはつづり通りにアルファベットを発音しないものがあります。
こちらの単語「cajon」もそのなかのひとつで、一部をつづり通りには発音しない言葉です。
スペイン語って英語に似ているの?
似ているというか、そもそも同じ語族に所属する遠縁の親戚のような関係性なので、英語とスペイン語には似ているつづりや発音の言葉がたくさんあります。
英語とスペイン語、どちらもインド・ヨーロッパ語族に所属しています。
そこから英語はゲルマン語派、スペイン語はラテン語派に分類されているので、微妙に似ていて微妙に違う、というわけです。
なぜ英語にはつづりと発音が不一致の単語が存在するのか、ゲルマン語派とラテン語派の歴史を遡るとわかるので、興味があれば調べてみてくださいね。
言語の歴史を知るとつづりの疑問が解消されるので、英語を深く理解することができますよ♪
次に英語とスペイン語のつづりの違いをご説明します。
英語では「cajon」、スペイン語では「cajón」と書きますが、似ているようで違う場所がありますね。
スペイン語では「ó」という文字を使うの?
そうです、スペイン語ではアキュート・アクセント、もしくはアクサンテギュというアクセント符号を使って特徴的な発音を表します。
「o」に似た「ó」もそのアキュート・アクセントのひとつなので「cajón」と書いて「ホ」が強調され、「カホーン」という発音になります。
- つづりと発音の不一致は当たり前
- ラテン語の影響を受けているのでスペイン語と似ている言葉が多い
このような特徴を持った英語では、「cajón」のつづりがそのまま輸入、アキュート・アクセントのみ置き換えられ「cajon」という表記になったと思われます。
cajonはスペイン語で箱という意味がある
cajonはスペイン語ではcajónと書き、「箱」や「引き出し」など複数の意味があります。
- 打楽器のカホン
- 引き出し
- 箱
打楽器のカホンは、箱のような見た目をしていることが由来で、もともとあるcajónという名詞を名付けられました。
「cajon」は英語で、スペイン語だと「cajón」がカホンのつづりです。
ここで、英語やローマ字に慣れ親しんでいる私は疑問に思います。
なぜ「cajon」と書いて「カホン」と読めるの?!
そこです!どうやらその問題はスペイン語のつづりと発音の関係を理解すれば簡単に解消されます。
スペイン語ではJをジェイと発音しないんです!
英語では「J」はなんと読みますか?「ジェイ」と読みますよね。
スペイン語では「J」を「ジェイ」ではなく「ホタ」と読みます。
ちなみに「A B C D E」はスペイン語だと順番に「ア ベ セ デ エ」と、なんだか微妙に英語に似ている響き。
カホンを英語で書くなら「cahon」かなと、私は予想しましたが、どうやらスペイン語では「h」は母音と組み合わさると発音しなくなるようです。
以上のつづりと発音の関係性から「cajón」というつづりで「カホン」と発音すると考えられます。
スペイン語って奥が深いね。
「カホン」という音を含む名詞といえば「ポカホンタス」があります。
1995年に公開されたディズニー映画のタイトルにもなった、ネイテティブ・アメリカンの女性の名前
こちらの英語表記は「Pocahontas」なので、「ho」と書いて「ホ」と発音しています。
ポカホンタスというのは映画に出てくる主人公の少女の名前ですが、先住民族の言葉で「おてんば」とか「いたずらっ子」を意味するんだとか。
おそらく、先住民のポカホンタスという言葉にあとから英語のつづりが与えられたため、発音に忠実なつづりになったと思われます。
つづりの起源を知ると、歴史を知るきっかけにもなりますね♪
cajónという単語、日常的には「引き出し」の意味で使う場面が多いようです。
Por favor cierra el cajón.「引き出しを閉めてください」
スペイン語の名詞は男性名詞と女性名詞の2つに分類されています。
え?!男性名詞と女性名詞ってなに?!
特に、2つに分かれている意味や根拠はなくて、これはスペイン語の特徴として捉えてください!
男性名詞と女性名詞とに分かれているからといって、男性だけが女性だけが使っていい言葉があるとか、そういうわけではありません。
ただ、スペイン語の名詞はすべて男性名詞と女性名詞とに分類されている、だけの話です。
cajónは男性名詞に分類されているので、「el」という冠詞をつけて使います。
冠詞とは英語でいうところの「a」「an」「the」なので、男性名詞のcajónにelをつけて「el cajón」の形で使われます。
男性名詞の場合は「el」、女性名詞の場合は「la」と、冠詞を使い分けます。
cajónは打楽器、引き出し、箱など複数の意味を持ちますが、いずれも冠詞は「el」をつけることに変わりはないようです。
Les enseño cómo tocar el cajón!「カホンの遊び方を教えるよ!」
ちょっと余談的にスペイン語の冠詞についてご紹介しました。
言葉を男性と女性とに分けている言語があるなんて、それが知れただけでも世界が広がりますね♪
カホンの種類は木材だと7つに分類される
カホンに使われる木材はおよそ7種類あり、色が白く扱いやすいバーチや、高級木材のマホガニーなどさまざまです。
カホンを選ぶ基準は価格やサイズなどありますが、やはり見た目と音に関係する素材は大きな判断材料になります。
- ビーチ
- エボニー
- バーチ
- メイプル
- マホガニー
- アッシュ
- パラウッド
硬さが違うので音色や音域の幅もそれぞれ特徴があるようです。
カホンの内部には“響き線”というものが仕込まれていて、種類によって音色が変わります。
響き線には2種類、ワイヤー(弦)と、スナッピーのものがあり、初心者向けには、音が多彩なことを理由に、スナッピータイプのカホンがおすすめされています。
それぞれの響き線がどのような音を出すか、カホンの内部がわかればイメージしやすいかもしれません。
カホンの内部が気になるあなたは、以下の記事をチェック!
誕生してから普及するまでの歴史も紹介しているので、読めばよりカホンへの愛情が増すかも?!
カホンの価格はだいたい20,000〜25,000円が平均で、安価なものだと10,000円程度で購入できます。
大きさは、座面の縦と横が300×300mmで、高さが450mm前後が多いです。
木材によって価格は大きく変わるのかな?
やはり、高級木材であるマホガニーを使用しているカホンは他と比べると割高です。
それぞれの木材がどのような音を奏でるかご説明するので、ぜひ参考にしてください。
音の違いを把握せずにビジュアル重視で買ってしまったら、しっくりこなくて使わなくなってしまうかも?!
木材の違いによる音色の違いを把握できれば、あなたの求めるカホンを見つけやすくなりますよ!
- ビーチ
明るくナチュラルな風合いのビーチ材は、衝撃に強く割れにくいので家具などにも広く使われています。
音域が幅広いので、叩き方ひとつで高い音から低い音まで出せる、優れもの!
- エボニー
深い色味と味のある木目が持ち味のエボニーはピアノにも使われる素材です。
低音で大きく響くため、ストリートライブのような野外でもしっかり音を出してくれます。
- バーチ
バーチは木材でありながら、あまり木目がなく、ムラのようなほのかな模様が愛らしい素材。
変色しにくく丈夫なため、出番が少なくなれば長期の保管も可能です。
見かけによらず大きい低音を鳴らすことができる、ギャップ萌えの逸材!
- メイプル
カホンにはよくこのメイプル材が使われていて、ギターの素材としても有名です。
耐久性が高いので、まだカホンの扱い方がわからない、慣れていない初心者にありがたい素材です。
音は比較的やわらかいので室内での練習もできます。
- マホガニー
家具の素材としてもよく耳にする高級木材、マホガニー。
マホガニー材でできたカホンは重厚感があり、どちらかというと低温で、厚みがあるんだそう。
- アッシュ
明るめの色、ナチュラルな風合い、特徴的な木目がチャームポイントのアッシュ。
硬い素材なので丈夫なのですが、ほかと比べると少し重たくなるんだそう。
叩くと音が出やすい素材らしいので、主張の強いサウンドを鳴らすことができます。
- パラウッド
聞き馴染みのないパラウッドというのは、伐採したゴムの木を再利用したもの。
やわらかな手触りとは裏腹に、叩くとしっかりした低音が響きます!
まとめ
- 打楽器のカホンは英語だと、スペイン語の名残がある「cajon」と表記する
- cajonはスペイン語ではcajónと書き、「箱」や「引き出し」など複数の意味がある
- カホンに使われる木材はおよそ7種類あり、色が白く扱いやすいバーチや、高級木材のマホガニーなどさまざま
英語とスペイン語は同じ語族だと知ると、似ている単語があるのも納得できますね。
私は中学生のとき、英語の単語を覚えるのに苦労しました。
このような起源を知っていたら言語に対する理解が少しだけアップして、勉強に前向きに取り組めたかもしれませんね。
アコースティックバンドをやるなら大活躍するカホンがおすすめ!
音域が幅広いので、これ1つでちょっとしたドラムセットが完成するかも?!
打面はメイプル材、側面には丈夫なMDF材を使用しているので、初心者さんでも扱いやすいです♪