初めてカホンという楽器を見たとき「なんだあの箱…?」と思った私ですが、カホンに出会って間もないアナタも同じような感想を抱いたのではないでしょうか?
そんなカホン初心者のアナタは、カホンの中身がどうなっているのか気になりませんか?
カホンの中身は響き線が張られているのみのシンプルな構造で、打面・響き線・ホールの3つのパーツが揃うことでカホン特有のサウンドが生まれます!
カホンの中身・構造が分かれば、カホン初心者のアナタも理想の音色に一歩近づくことができますよ♪
この記事では、カホンのルーツ、中身である響き線の種類・音色の違いなど解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
目次
カホンの中身を徹底解剖!独特の音色は響き線によるもの!
カホンの中身は響き線が張られているのみのシンプルな構造で、打面・響き線・ホールの3つのパーツが揃うことでカホン特有のサウンドが生まれます!
ええ、実は私も調べるまではただの箱なんだと思っていました。
カホンを叩いたときに鳴る「ジャッ!」という独特の音色は、この響き線が振動することによって生まれています。
カホンの中身は響き線が張られているのみのシンプルな構造!
カホンの中身は響き線が張られているのみのシンプルな構造で、打面・ホール・響き線の3つのパーツが揃ってあの音色が奏でられています!
カホンの構造を理解すれば、自分の奏でたいサウンドを出すにはどうしたらいいのか感覚的ではなく理論的に見つけ出すことができます!
カホンは、一般的に高さ50cm、幅30cm、奥行き30cm程度のサイズのものが主流で、見た目は本当にただの「箱」です。
前面に薄目の打面材を貼った構造で、主にこの打面を叩いて演奏します。
打面の裏にはギターの弦と同じような構造の響き線が取り付けられており、この響き線が振動することで「バズ音」と呼ばれるカホンの独特の音色が奏でられます。
打面と別の面には、音が抜けるように10cm強の穴があけられており、この穴があることで豊かな低音が生まれてきます。
ほーん?ギターやヴァイオリンなんかに穴空いてるのはそういうワケか!
そういえば、ギターを打楽器のようにバシバシ叩く演奏をたまに見かけますが、なるほど、構造はカホンと一緒ですから、あれは理にかなっているんですね!
大きな音を出すにはどこを叩いたらいいか、バズ音をうまく響かせるには響き線をどう張ればいいか…など構造を理解することでおのずと答えが見えてくるでしょう。
カホンの歴史は太鼓の代わりに木箱を叩いたのが始まり
カホンの歴史は、16世紀以降に奴隷として連れてこられたアフリカ人たちが、太鼓の演奏を禁止されたため、かわりに木箱を叩いたのが始まりと言われています。
1500年頃、南米(ペルー)をスペインが征服した際に原住民の多くが亡くなってしまい、労働力としてアフリカから黒人奴隷が連れてこられました。
黒人奴隷の反乱を恐れ、彼らはコミュニケーションに使われていた楽器(太鼓類)の演奏を禁じられていたのです。
そのため、黒人奴隷が手近にあった木の箱…スペイン語で「Cajón」を叩き始めたのが発祥とされています。
ふーん、じゃあ最初はホントにただの「箱」だったんだね!
その後1970年頃、スペインのギタリスト、パコ・デ・ルシアがカホンに目を止め、フラメンコのライブに使うためにスペインに持ち帰りました。
その際、中身にギターの弦(響き線)を張るようになり、カホンを叩いた時に弦が振動する音…バズ音が鳴る仕組みができたのです。
これが、現在のカホンの原型となり、世界に広がるきっかけになったと考えられます。
なるほど~!よくフラメンコの伴奏でカホンを見かけるのは、そういう背景があったからなんだね!
カホンのルーツを知ることで、より一層カホンへの愛着が深まり、魅力的で奥行きのある演奏ができるようになりますね♪
カホンの響き線はスナッピーとワイヤーの2種類
カホンの響き線は、スナッピータイプとワイヤータイプ(弦)の2種類あります。
内部にギター弦を張ったものと、スナッピーを付けたものになりますが、それぞれサウンドに特徴があります。
スナッピータイプ | ワイヤー(弦)タイプ | |
響き線 | カホン上部についている | カホンの上から下まで縦に張ってある |
サウンド | 上の方で叩くとバズ音が鳴る 叩く場所で音色が変わる | どこを叩いてもバズ音が鳴る アコースティックな音色 |
使い分け | ドラム的に使う ロック・ポップス向き | フラメンコ・サンバなど エスニック系音楽向き |
それぞれの特徴を知ることで、自分が鳴らしたい音色や音楽スタイルに合ったカホンを選ぶことができます♪
スナッピータイプは打面を叩く位置で音色が変えられる
スナッピータイプは、カホン上部に響き線が付いているため、打面の叩く位置で音色が変わるのが特徴です。
スナッピータイプのカホンは、ドラム的に使うことができるのでポップスやロックをやりたいアナタにおすすめだぜ!!
スナッピーとは、スネアドラムに張られているコイル状の響き線のことで、スネアドラムの「タッ」という音色はこのスナッピーが振動することで発生します。
このスナッピーをカホンに取り付けることで、カホン特有の「ザッ」というバズ音が発生するようになります。
スナッピーは一般的にカホン上部に取り付けるため、カホンの打面上部を叩くか、下部を叩くかで音色が変わってきます。
スナッピータイプのカホンは、上部を叩くと響き線が振動してカホン特有の「ジャッ」というバズ音が鳴ります。
逆に、打面の真ん中あたりには響き線が渡っていないので、バズ音はあまり出ず「ドッ」という低い音を出すことができます。
上部ではスネアドラムのような中音、中央あたりではバスドラムのような低音…というように音色を使い分けることができるのがスナッピータイプの特徴です。
リズム重視でドラム的なプレイをしたいアナタは、スナッピータイプのカホンならそれを叶えることができます♪
弦(ワイヤー)タイプはアコースティックなバズ音が特徴
弦(ワイヤー)タイプは、カホンの上から下まで響き線が張られているためどこを叩いてもバズ音が鳴り、アコースティックな音色になるのが特徴です。
弦タイプのカホンは、ギターのようなアコースティックな音色が特徴だから、エスニック系な音楽をやりたいアナタにおすすめだぜ!!
弦タイプのカホンは、響き線がカホンの上から下まで張られています。
弦タイプのカホンは響き線が上から下まで張られているため、スナッピータイプとは違い打面のどこを叩いても「ジャッ」というバズ音が鳴ります。
指を使った細かく軽い叩き方をする場合でも、簡単にバズ音を出すことができるのが弦タイプのカホンの特徴です。
カホンの演奏に慣れ、指を使った繊細なプレイをしたいアナタは、バズ音が鳴りやすい弦タイプのカホンならそれを叶えることができます♪
こちらの動画で響き線による音色の違いを聴けますので、どちらのカホンを選ぼうか悩んでいるあなたは、ぜひ視聴してみてくださいね!
カホンは自作できる!初心者はキットがおすすめ!
カホンは、木箱に打面・響き線・ホールとシンプルな構成のため、世界で一つだけのオリジナルカホンを自作する奏者も多いです。
えっとね~せっかく作るなら~木材は何がいいかな?木目が素敵だといいな~♪
せっかくオリジナルカホンを自作するんですから、素材をこだわりぬき、一から材料を選びながら作るのもきっと楽しいですよね。
ですが、まず初心者さんはキットを使うことをおすすめします!
カホンの自作キットは、最初から適切な大きさに切りそろえられた、カホンに適した材料が準備されています。
そのため、木材を選別したり、採寸したり、カットしたり…といった手間がすべて省けます。
言われてみれば確かに…ホールの穴開けるのとか、自分じゃきれいに丸くカットする自信ないよ~!
ゼロから作る際、ホームセンターで木材をカットしてもらったところ、カットの精度が悪くきちんと組みあがらなかった…なんて悲しい経験談もよく耳にします。
また工具を持っていない場合、一からのDIYだと電動ドリルやドリルピットなど、材料以外にも工具代が掛かってしまいます。
その点、キットならドライバーさえあれば組み立てられるので安心です。
初めてカホンのDIYに挑戦するアナタも、キットを使えば初めてでもクオリティーの高いオリジナルカホンを作ることができますね♪
最近は、楽器屋さんや材木屋さんで「カホンを自作しよう!」というワークショップが開かれていることも多いです。
へ~!ワークショップなら先生がいるから、安心してカホンDIYに挑戦できそう!
一人で作るのが心配なアナタは、ワークショップに参加してみるのも一つの手ですね!
まとめ
- カホンの中身は響き線が張られているのみのシンプルな構造で、打面・サウンドホール・響き線の3つのパーツが揃って、特有の音色が生まれている
- カホンの中身である響き線は、スナッピータイプと弦(ワイヤー)タイプの2種類ある
- カホンは箱のようなシンプルな構造のため、オリジナルカホンを自作する奏者も多い
近年、手軽に始められるパーカッションとして注目を浴びているカホン。
構造は非常にシンプルですが、自分が理想とする音色を奏でられるようになるには、たくさんの研究と練習を重ねる必要があるでしょう。
カホンの構造を知ることが、理想の音色に近づく第一歩になるのではないでしょうか。
「カホンの中身ってどうなってるの?」と疑問をお持ちのアナタにとって、この記事が少しでも助けになったら嬉しいです♪
へー!ただの箱かと思ったら、中に響き線てのが張られてるんだ?